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2026/01/19

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糖尿病とCKD(慢性腎臓病)

成人の約5人に1人は慢性腎臓病(CKD)です。CKDは心血管病や末期腎不全(透析や腎移植)の危険因子であり、透析導入の約半数はDKDが原因です。以前にはDKD(diabetic kidney disease)は糖尿病性腎臓病と訳されていましたが、日本腎臓学会と日本糖尿病学会の両学会において、今では糖尿病関連腎臓病と訳すことになっています。高齢化に伴って高齢糖尿病患者や腎臓病患者が増えており、糖尿病を単にHbA1cで血糖管理するだけではなく、腎臓保護から見た視点でフォローすることが大切です。腎臓保護は心臓保護につながります。すでに狭心症などの心血管病を発症している方は、なおさらしっかりとした腎臓保護の視点が必要になりますが、フォローが複数の科にまたがるため、意外ときちんと対応されていないのが現実です。

 

eGFR60未満(CKDG3以上)もしくはアルブミン尿30mg/gCr以上(CKDA2以上)のDKDに対しては、まず食事療法、運動療法、禁煙、目標体重の再評価を行います。

治療薬4つの柱は、SGLT2阻害薬(ジャディアンスやフォシーガなど)、RAS阻害薬(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬としてロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン、アジルサルタン)、GLP-1受容体作動薬(オゼンピックやマンジャロなど)、非ステロイド性ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)(ケレンディアやミネブロ)です。

まずSGLT2阻害薬を開始して、蛋白尿があり血圧が高い時にはRAS阻害薬を開始して、降圧が不十分ならカルシウム拮抗薬や利尿薬追加します。肥満があるならGLP-1受容体作動薬はいい適応で、必要に応じてインスリンも考慮。カリウム上昇に注意しながらMRAを追加の順番になります。

 

日赤名古屋第二病院で2000人以上の腎移植患者を診療させていただきましたが、早期CKD治療により透析や腎移植に至らないことがもっとも良いことです。

残念ながらCKDG5に至った時には、透析や腎移植へのブリッジングは可能ですが、そうならないようにクリニックでフォローしていきたいと思います。薬剤やガイドラインも新しいものに変化していきます。

 

Electrolyte Blood Press. 2024; 22(2): 21-28

CKD診療ガイド2024