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2025/12/06

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ウォーキングを早歩きにすると、生命予後が良くなる

ゆっくりした歩行(犬の散歩、職場内での歩行、軽い身体活動など)と、速い歩行(早歩き、階段を上る、運動など)で生命予後を比べた論文があります。アメリカからの約8万5000人のデータで、追跡期間は中央値16.7年(最小2.0~最大20.8年)です。

 

年齢、性別、人種、教育歴、婚姻状況、雇用状況、世帯収入、保険加入状況などを調整後、全死亡(あらゆる原因による死亡)のリスクは1日15分の早歩きにより19%低下し、1日30分の早歩きでは23%低下していました。それに対してゆっくりした歩行は、1日3時間未満では全死亡リスクが有意に低下せず、3時間以上の場合にわずか4%のリスク低下が認められました。

 

膝や腰などのジョイントのトラブルがない方なら、有酸素運動ではないウォーキングよりも、早歩きや階段を上るなどの有酸素運動を日常生活に取り入れた方がいいと思います。

早歩きのような有酸素運動は、心臓のポンプ作用、酸素供給力などを高め、また肥満、脂質異常症、高血圧、糖尿病の予防や治療にもつながります。

Liu L, et al. Daily Walking and Mortality in Racially and Socioeconomically Diverse U.S. Adults. American journal of preventive medicine. 2025; 69(4)

 

脂質異常症、高血圧、糖尿病の治療も、まずは食事や運動の見直しから行います。いきなり内服を開始するのは良くないです。まずは自宅の血圧測定、1日塩分摂取量(クリニックで1時間で測定可能)からの食事の見直し、有酸素運動の確認をしながら話を進めます。